小林やすおの一般質問:アダルト系PCゲーム看板について

新聞やテレビを見ますと毎日のように目・耳に飛び込んでくるニュースには少年犯罪や少年少女が被害者となる事件が多くあり、昨年1年間に事件を起こし検挙 された 19歳以下の少年少女は144,000人で、前年よりも2,600人増えたことが警察庁のまとめでわかりました。

特に強盗などの凶悪な事件が約1割増え、少女らが犯罪の被害に合うケースも8年連続で増え、警察庁は少年少女対策が今年も大きな課題としています。凶悪事件の被害者となる少年少女も3.1%の増で、この10年間で最多となりました。その中で、強制ワイセツの性被害にあった19歳以下の女性は6,903人で、記録のある昭和47年以降最多であり抵抗力のない高校生2,381人、小学生1,789人、中学生889人の順でありました。

そんな状況下、学校に不審者が侵入する事件や登下校時に子供が連れ去られる事件などが毎日のように各地で起き、区は今定例会で予算計上し来年度は区立の全小中学校生に防犯ベルを支給するとしていますが、同時に「子供に有害な情報の氾濫防止」という問題を早急に解決することが必要と思います。

区内有数の商店街でパソコンとアニメの街である秋葉原では、小学校の通学路などにも多くの街来者が行き来し賑わっていますが、 その通学路には商品が置かれ通行人の多さとあいまって下校時には非常に歩きづらくなっています。

そして、その通学路には商品だけでなくアダルト系PCゲームの看板もあります。

(児童はこの看板の前を通り、今日も下校しています)

秋葉原は裏通りから表通りまでアダルトを扱う店は多く、違法なものでなければ営業しても 問題はないのでしょうが、問題なのは看板です。

通学路からも見える看板は、販売が目的のため目に付く位置に置いてあり、「絵売り女」や「コスプレ嬢」そして「アダルトPCゲーム看板」を初めて見た観光客や買い物客は、秋葉原にも風俗街ができたのかと思うことでしょう。

ギャラリーの前で絵ハガキを配りリトグラフを売りつける「絵売り女」や「コスプレ嬢」 のデート商法は、子ども達がすぐに被害者になることはありませんが、 アダルト系の美少女看板やPCゲームのチラシなど「わいせつ」や「暴力賛美」の 情報の氾濫は、大人や子供たちの興味をそそり、性犯罪や傷害事件につながる可能性は 昨年のデータを見ても大きく懸念されるところです。

来年度、青少年健全育成対策では「青少年モニター制度」「PTA巡回パトロール」など新規施策の予算を計上し歓迎するものでありますが、それが実行に移り効果を発揮するまで待つのでしょうか。

生活環境条例で全国的によいイメージを持たれている千代田区の中で、この街が一般常識からはずれ、モラルの無い、家族で子供を連れて歩けない街になりつつあるのです。

取り組みを早急に進めるべきと考えます。

答弁要旨

青少年対策地区委員会が中心となって、風俗産業の刺激的なポスターや看板などの自粛を事業者に働きかけるとともに、小・中学校PTA巡回パトロールの実施に向けた取り組みをいたします。

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